連載・特集

2021.9.15 みすず野

 日本海沿いの漁港でベニズワイガニが水揚げされた―大手の新聞に載った紅色の写真が、味覚の秋到来を告げる。獲れたて、ゆでたてを食べてみたい。喉が鳴る◆サンマは今年も漁獲量が少なそうと報じられる。出始めのころ近所のスーパーで新物が一尾800円とあってびっくり。先々週は250円で今週が300円、小ぶりで細かった。100円台前半まで下がれば拙宅の食卓にも上るだろう。大根は力を込めて素早くおろしたほうが辛いと、親がよく言っていた。スダチをたっぷり搾り、わたの苦味も楽しみだ◆当地の直売所では王様マツタケが威風辺りを払う。阪神タイガースが優勝でもしない限り、おいそれと手が出ない。ペナントレースもいよいよ終盤へ。悲願成るか。今年も即席お吸い物のもとを炊き込んだ〝まつたけご飯〟で香りのみか◆ここまで散々に食欲を刺激しておいて何だが...きょうは各地の八幡宮で「放生会」由来の祭りが催される。捕らえた魚や鳥獣を放ち、殺生を戒める行事とか。京都の石清水や鎌倉の鶴岡...福岡の筥崎はふるさとのお宮なので参道のにぎわいが懐かしい。頂く命に感謝して秋を味わいたい。