地域の話題

戦争体験風化させず 終戦の日に松本で平和祈念式典

平和祈念式典で平和への思いを語る小中学生

 戦後76年となった「終戦の日」の15日、松本市県3のあがたの森公園平和ひろばの平和祈念碑前で、第26回市平和祈念式典が開かれた。今年は世界の恒久平和の実現と核兵器の廃絶を願う市の「平和都市宣言」が宣言されてから35周年の節目で、新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小したものの約100人が参列した。式典後にはあがたの森文化会館講堂で「平和の集い」が2年ぶりに催された。

 式典で参列者は静かに黙とうをささげ、開智小学校6年の狩谷優愛さんと鉢盛中学校3年の花澤琉愛さんが平和都市宣言を朗読した。市内の小中学生4人による平和への思いの発表もあった。臥雲義尚市長は式辞で、戦争体験の風化を危惧し「命の尊さ、平和の尊さへの思いを新たにしなければならない」と力を込めた。
 平和の集いでは、戦場カメラマンの渡部陽一さんがリモートで講演した。アフリカの戦争地帯で見てきた少年兵や、教育を受けられない子供たちの実情を、写真を交えながら「戦争の一番の犠牲者は子供」と訴え「戦争について一つでも知ろうとしてほしい。それが日本が世界の平和を支える初めの一歩になる」と呼び掛けた。
 市内の小中学生と高校生有志でつくる「まつもと子ども未来委員会」のメッセージ発表もあった。委員で島立小6年の伊藤英怜奈さんは「委員会の学習や渡部さんの話を通じて教科書に載っていない戦争の中で生きてきた人のつらさを知った。平和を大事にしたい」と話した。