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曼荼羅制作こつこつと 坂井・安養寺住職

 筑北村坂井の安養寺で、大きな曼荼羅の制作が進んでいる。画僧である山口勝人住職(75)が、愛知県内にある真言宗の古寺から依頼を受け、こつこつと描き進めている。

 真言密教の教義を表した「両界曼荼羅」で、悟りへの道筋を示す「金剛界曼荼羅」と、慈悲の広がりを表すとされる「胎蔵界曼荼羅」が一対になっている。1枚当たり、縦約2・2㍍、横約2・1㍍の大きさがある。
 数年前に制作を始めた。まずは1年ほどかけて麻紙に下絵を描き、現在は顔彩を使って細部まで丁寧に色付けを進めている。僧侶らの修行を兼ねて分業で描かれることが多いが、山口住職は全て1人で仕上げている。描き進めるうちに、一人一人が相手の立場に立って思いやることがよい世界につながることなど、仏教の教えがあらためてよく分かるという。
 山口住職は「完成させるにも強い心がないとできないものだと感じる。嫌になりそうな時も、修行の一つだと思って取り組んでいる」と話している。完成後は、愛知の古寺の本堂に飾られる予定だという。