政治・経済

衆院選長野2区 現職2氏の激突5度目

 衆議院議員の任期満了(10月21日)まで3カ月を切り、解散・総選挙は秋以降に実施されるとの見方が強い。長野2区(松本市、安曇野市、東筑摩郡など)に立候補を予定する立憲民主党の下条みつ氏(65)=松本市深志2、自民党の務台俊介氏(65)=安曇野市豊科=の両現職にとっては小選挙区で5度目の対決になる。過去4回は互いに2度勝利し五分。両陣営は東京五輪や新型コロナウイルス対応などを巡り火花を散らしている。

 情勢を大きく左右するのがコロナ対応だ。
 下条氏は、東京都に緊急事態宣言を出す一方で東京五輪を開催する判断や、不透明なワクチン供給で自治体が困惑していることに「本当にめちゃくちゃ。司令塔が全く機能していない」と菅政権への批判を強める。消費の落ち込みを指摘し「いまからワクチン接種後に備えて消費税や所得税を減税すべきだ」と訴える。
 対照的に「五輪は国際公約。中止すれば影響が多方面に及ぶ」と政府の判断を支持するのが務台氏だ。立憲民主が訴えるゼロコロナ戦略は「あり得ない」とばっさり。1人でも感染すると駄目というのでは非常時対応ができない、と指摘する。菅内閣の支持率低下が伝えられるが「地域に密着したこれまでの活動を伝える」。
 両氏の対決を振り返ると、民主党政権が誕生した平成21(2009)年の初対決は下条氏が圧勝し3選。自民党が政権を奪還した24年は務台氏が初当選した。消費増税の先送りの是非が問われた26年も務台氏が勝利したが、前回の29年は不適切発言で劣勢を強いられ、下条氏が返り咲いた。
 コロナ禍にある今回は戦術が従来と違う。不特定多数の集会をしにくい分、両氏とも支援者回りで足元を固めつつ、SNS(会員制交流サイト)を積極的に活用する。ただ、街頭演説については下条氏が「こういうご時世だからがなり立てることもできない」と距離を置く一方、務台氏は「13年間続けている。やっているぞという姿勢を見せたい」と週3回ペースで行っており、考え方に違いが見える。
 情勢はワクチン接種の進み具合や野党共闘の状況にも左右される。対決の行方はどうなるのか、いまから目が離せない。