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生坂出身法学者加藤正治の足跡を漫画化へ

 生坂村は本年度、村出身の法学者で中央大学初代総長の加藤正治(1871~1952)を題材にした漫画を製作する。地元ゆかりの偉人にあらためて光を当てその功績や生き方を学べる1冊とし、子供たちの故郷学習や、村の偉人を後世に伝える作品として活用する。本年度内に完成予定で、来年度は漫画を活用した学校での学習会や、村図書室での企画展などを展開する。

 漫画の製作と活用法を検討する委員会を立ち上げ、9日に村B&G海洋センターで初回の会合を開いた。委員は、有志でつくる「加藤正治顕彰会」の会員、中央大学の講師、村内小中学校の教諭、村図書室の司書などが務める。加藤を題材にした漫画は初めてといい、顕彰会会員の吉澤弘迪村議会議員は「加藤が残した多くの功績は地元でもよく知られていない面がある。人物像や功績がより深く伝わるものになれば」と願う。
 加藤は、近世に庄屋を務めた生坂の平林家に生まれた。旧制松本中学校や東京帝国大学で学び、東京帝大教授や枢密院顧問官、中央大総長を歴任、県内出身の苦学生の支援にも尽力した。法律研究のためドイツなどで留学も経験し、留学先で出会った憲法学者・美濃部達吉の勧めで俳句を始め、「犀水」の俳号で、俳人としても活躍した。
 漫画の物語は委員会の識者らを中心に考え、絵は県内のイラストレーターの女性が担当する予定だ。約1100部を発行し小中学生や村内全戸、児童館、資料館などに配布する計画となっている。
 B&G海洋センターがある自治体を対象にB&G財団が実施する助成事業を活用し、製作する。