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温室効果ガス抑制研究 県畜産試験場、牛のげっぷ・ふん尿対象

 畜産現場で発生する温室効果ガスの抑制を目指し、県畜産試験場(塩尻市片丘)が技術開発の研究に乗り出した。発生源として量が多い牛のげっぷとふん尿をターゲットに、令和5年度まで3年間の研究を行う。畜産から発生する温室効果ガスは、国内農業から発生するガス全体の半分を占めるとも言われる。地球温暖化対策・脱炭素の流れが加速する中、「持続可能な畜産のために不可欠の研究」として着手した。

 牛のげっぷ対策では、柿皮の粉末を混ぜた餌を与え、温室効果ガス・メタンの抑制効果を検証する。ガス発生を抑えつつ肉や乳の量などの生産性も落とさない技術の開発を目指す。南信州特産の市田柿など干し柿の生産過程で廃棄される皮を使うことで、未利用資源の有効活用にもつなげる。
 ふん尿対策では、堆肥化過程で発生するメタンと亜酸化窒素の2割削減を目指す。堆肥化の方法を各種検証し、乳酸菌や納豆菌も使って効果を確かめる。 
 畜産試験場は、暑さ対策など温暖化に対応する研究には実績を持つが、温室効果ガスそのものを対象とするのは初めてだ。専門家の助言や協力を得るため、県の専門機関や信州大学など9機関でワーキンググループを設置し、16日に県総合教育センター(塩尻市片丘)で初回会議を開いた。畜産試験場の神田章場長は「研究の進ちょくをしっかり管理していく。皆さまのご指導をお願いしたい」と継続的な協力を呼び掛けた。