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王滝中 伝統の育林区切り 木曽町中に来年度編入で 生徒と村議が共同作業

ヒノキの幹の周囲にテープを巻き、熊が皮をむきにくくする生徒

 王滝村の王滝中学校の生徒9人が9日、村議会議員と一緒に春山一帯の村有ヒノキ林の育林作業をした。熊が樹皮をむかないように、幹にテープを巻いた。王滝中は来年度、木曽町の木曽町中への編入(教育事務委託)が決まっているため、毎年この時期に行う〝王滝中の伝統行事〟としては今回が最後だった。生徒は「故郷の大切な森を守ろう」と汗を流した卒業生の願いも胸に取り組んだ。

 春先から初夏にかけて、根元近くの幹にかみついて樹皮をはがし、木質の部分をかじる熊がいるという。木曽地域振興局林務課の職員から「樹皮をはがされた木は枯れてしまうこともある」と教わった生徒は、30年ほど前に植えられたというヒノキの幹に、テープをらせん状に巻いた。3年の小山紗於里さん(15)は「森には木がたくさんある。手掛けた幹はほんの一部だけと、少しでも被害防止に役立てばうれしい」と笑顔だった。
 中学校と村議会の合同作業は平成24(2012)年から続いてきた。下出謙介議長は「王滝中との作業は今回で一区切り。寂しい」と率直な思いを吐露し「森林文化を子供たちと共有する活動を、なんらかの形で続けられるよう考えたい」と話していた。
 この日は、村職員も交えた約30人が取り組んだ。