政治・経済

緊急事態宣言の延長、追加 交通・宿泊業者が影響拡大懸念

変異株の感染拡大を受け、今月から新たに手袋での対応を始めたFDAのカウンター

 東京や大阪など4都府県に発令されている新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の期間が、今月末まで延長される。交通機関や宿泊施設は今年も、かき入れ時のゴールデンウイーク(GW)に十分な収益を確保できず、コロナ禍の長期化で疲弊の色が濃い。宣言延長はやむを得ないとしつつ、影響を懸念する声が聞かれる。

 JR東日本によると、GW期間の特急あずさなど中央東線の特急の利用状況は、コロナ禍前の一昨年比68%減の9万7000人にとどまった。アルピコ交通の高速バスも松本―新宿線が一昨年比で約8割減と厳しかった。
 利用の減少を受け、同社は10日から東京駅と上高地を結ぶ高速バスを運休する。他路線の運行は利用状況を見て判断する。経営企画室は「宣言延長の一方で休業要請は緩和。今回の決定がどのように受けとめられ利用に響くか読めない」とする。
 県営松本空港の定期便を運航するフジドリームエアラインズ(FDA)の福岡線はGW期間中、搭乗率が66・1%でコロナ禍の中ではまずまずだった。ただ、利用促進のため格安で航空券を販売しており収益面では苦しい。福岡と愛知の2県にも新たに宣言が発令されることから、FDA松本空港支店の臼井久美子支店長は「予約のキャンセルが増えないか気がかり」と話している。
 松本市里山辺の美ケ原温泉・翔峰は17日から6月10日にかけて、月~木曜日は臨時休館する。GW中は満室の日もあったが、今後は平日の来館が見込めないと判断した。塚崎竜一総支配人は「致し方ないが厳しい」と話す。