政治・経済

塩尻市の空き家解体補助制度拡充 市街化区域で上限100万円に引き上げ

 塩尻市は本年度、空き家の解体費用などを補助する「移住・定住促進居住環境整備事業補助金」を拡充した。JR塩尻、広丘両駅を中心とした市街化区域にある空き家の除去工事費の補助上限額を、従来の50万円から100万円に引き上げる。改定分の申請受け付けは7月からで、市ホームページで周知している。

 新築住宅建設など土地利用向上につながる空き家の流動化を促す。補助上限額の引き上げは市が立地適正化計画で定める居住誘導区域での工事に限り、広丘、吉田、高出、大門などの一部が該当する。
 工事費は、補助金を受ける申請者が一時全額負担する必要があるが、改定後は解体業者が承諾すれば、あらかじめ補助金額を除く形で支払い額を軽減する「代理受領制度」も適用可能になった。
 昭和56(1981)年以前の旧耐震基準の空き家で耐震診断を行う木造家屋の所有者が対象で、除去後の土地を第三者の戸建て住宅用とすることが条件だ。補助率は事業費の2分の1で変更はない。
 昨年度末の市内の空き家786件のうち、居住誘導区域内には旧耐震基準の建物が126件ある。今回の制度拡充には密集市街地の再編を支援して人口誘導を促し、都市機能を維持する狙いがある。景観保全や大規模災害に伴う倒壊被害の軽減にもつながりそうだ。
 昨年度は解体23件を含む全55件に1922万9000円を交付した。空き家対策で連携するしおじり街元気カンパニーや不動産業者を通じて周知し、平成28(2016)年度の導入当初に比べると、補助件数は3・5倍になった。
 本年度当初予算に関連の2920万円を計上しており、制度改定の上乗せ分は20件を見込む。担当する市建築住宅課の荻村宰課長は「空き家の処分を考えていただく良い機会になると思う」と期待する。