政治・経済

児童虐待 過去最多の641件 松本児相管内 昨年度「心理的」が64%

 松本児童相談所(松本市波田)が昨年度対応した児童虐待件数は、前年比30件増の641件(速報値)で過去最多だったことが6日、市役所で開かれた「市要保護児童対策地域協議会代表者会議」で報告された。夫婦間の家庭内暴力(DV)や夫婦げんかを目撃するなどした子供が苦痛を感じる「心理的虐待」が410件と全体の64%を占めている。

 松本児相が相談を受けて対応した管内(松本、大北、木曽地方)の児童虐待件数を藤沢広信所長が報告した。
 藤沢所長によると心理的虐待はDVなどの増加に伴い近年増加傾向にある。対応した警察が子供の面前でのDVを心理的虐待と判断し、児相に通告するケースが多いという。昨年度はこのほか暴力を振るう「身体的虐待」が153件(23・9%)、食事を与えないなど子供を放置する「ネグレクト」が75件(11・7%)だった。
 主な虐待者は実母の場合が308件、実父の場合は289件を数えた。虐待相談対応のうち9割は面接指導にとどまり、施設入所や里親委託に至るケースは限られたが、面接指導も継続的な対応を要するものがあるなど事情はさまざまという。
 藤沢所長は「地域で子育てを支援する子育ての社会化が大切。行き詰まった親が孤立せずSOSを出せるように」と話した。