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二輪車走行は止めて 松本の山城跡で遺構破壊

二輪車の乗り入れ禁止を呼び掛ける埴原城跡の張り紙


 新型コロナウイルス禍でアウトドアレジャーが人気を集める中、松本市文化財課は山城をマウンテンバイクやオートバイで走行しないよう注意喚起を強化している。市内の山城では5、6年前から、二輪車が登山道や主郭に乗り入れ、遺構を傷つける被害が確認されているという。マナーを守りながら城郭を見学してもらおうと、SNS(会員制交流サイト)も活用して呼び掛けている。

 4月末には文化財課の公式フェイスブックページ「まつもとの文化財」でも注意喚起の発信を始めた。
 市内には30以上の山城があるが、これまでに国史跡林城跡(里山辺、入山辺)や県史跡埴原城跡(中山)などで二輪車の走行跡や走行が原因とみられる遺構の破壊が確認されている。勢いよく登山道を下ることで土が深く削られるなどの被害があったという。現地には走行禁止の案内も掲示しているが、大型連休を前に、市のホームページやSNSも活用して幅広い世代に呼び掛けることにした。
 同課によると市内の山城の多くは15世紀後半~16世紀に築城や大規模改修されたと考えられ、500年近くを経た今も堀切や石積みなどの遺構を目にすることができる。故意に破壊した場合は文化財保護法違反に問われるという。
 山城の多くは民有地だが所有者の厚意で開放されているケースも少なくない。竹原学課長は「山城はコロナ禍でも密にならず歴史を楽しめる場所。ルールやマナーを守りながら安全に散策して」と話している。