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松川・鼠穴、神戸原のアカマツ伐採 別の樹種へ 松くい虫被害防止

樹種転換のため伐採された神戸原地区のアカマツ林

 松川村の馬羅尾高原の麓にある鼠穴と神戸原地区で、松くい虫の被害拡大防止のため、アカマツ林の大規模な樹種転換が進んでいる。アカマツが健全なうちに伐採して有効活用しており、身近に林業の営みを見られる貴重な場で、学校教育にも生かされることが期待される。

 鼠穴地区は3・74ヘクタールで平成28(2016)年に伐採、翌年に植栽が行われた。現在は神戸原地区の7・99ヘクタールで伐採と植栽が進められている。新たに植えている木は、アカマツに次いでこの地の環境に最も適しているカラマツが主だが、所有者の意向に応じてヒノキや広葉樹のコナラ、クヌギもある。樹種転換にふさわしい広葉樹が自然に生えてきている場所では、あえて植樹していない所もある。
 鼠穴地区で植えたカラマツの苗木は、大きなものでは高さが2メートルを超えている。実施主体の企業組合山仕事創造舎(大町市)の理事・原田岳洋さん(40)は「春に緑の葉が伸びてすくすく育っているのを見るのは本当にうれしい」と目を細める。
 山仕事創造舎は伐採したアカマツをより高価に販売して多くの利益を山の所有者還元できるよう、独自の販路も開拓している。富山県の製材業者との直接取引もその一つで、業者の要望に応じて市場では流通しない長さに切って届けている。
 塩尻市にある信州F・パワープロジェクトの製材工場や、長野市のいいづなお山の発電所にも、流通業者を通して供給されている。松川村民でもある原田さんは「子供たちにも林業に関心を持ってもらいたい。何かしたいという思いがある」と話していた。