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育児のヒント信大がアプリに 発達障害診療の経験生かす

 信州大学医学部子どものこころの発達医学教室は、多様な個性に応じた子育てを支援するスマートフォン用アプリ「TOIRO(トイロ)」を開発した。就学前の子供の発達や行動面でよくある悩みに対し気軽にヒントが得られるよう工夫されており、保育や幼児教育の現場、祖父母も含む幅広い活用を期待している。

 背景には、発達障害の「グレーゾーン」の子供たちが専門機関の支援につながりにくく、相談をためらう親も多いため、子育ての悩みが深くなりやすいことがあるという。一昨年から同教室の本田秀夫教授、清水亜矢子特任助教、新美妙美特任助教が発達障害診療などで得られた知識やノウハウを基に、若い親世代に身近なツールとしてアプリを開発してきた。
 「歯磨きを嫌がって抵抗する」など分野別のQ&Aと読み物の計48の記事を掲載した。いずれも一般的な子育ての悩みに共通する内容で、"ノルマ"となりかねない発達や行動の年齢目安は示さず、つまずきごと、背景とともに対処法や次のステップを具体的に助言することを重視した。
 本田教授らは「障害の有無にとらわれると先に進めなくなる。困っていることにうまく対処できる方向性が見えれば」と願っている。
 今後もクラウドファンディングで資金を募りながら開発を続ける計画で、将来的には対象年齢も広げていきたいという。アプリストアから無料でダウンロードできる。