政治・経済

松本市 押印87%廃止 電子化・ペーパーレス推進

押印廃止の対象となった手続きの書類。中央の「印」が無くなる

 松本市は本年度、行政手続きにおける押印の見直しを加速させる。業務の効率化や市民サービスの向上などを目的とし、庁内の各種手続き1426件中、87%にあたる1243件の押印を1日付で廃止した。当面は該当する書面から押印欄を無くす形で対応し、段階的に電子申請の導入や手続きのオンライン化を進めていく。

 廃止を決めたのは、施設の使用許可申請や使用料減免申請、市県民税の特別徴収納入など市民が手続きする1061件と、庁内の内部手続き182件。実印を必要とする書類や一部の決裁文書などは押印を継続する。国の法律や県の条例にのっとる手続きは動向を見る中で廃止の可否を判断する。
 昨年7月に閣議決定された骨太の方針に行政手続きにおける書面・押印・対面の見直しが掲げられたことを受け、昨年末より押印要否の調査を進めてきた。廃止が可能と判断したものは昨年度末に例規の改正を済ませたという。押印廃止はペーパーレス(紙媒体の削減)の推進とも不可分で、手続きのオンライン化が今後加速する可能性がある。
 「簡素化には賛成」「はんこなしで証明になるのか」など市民の声はさまざまだ。市街地で印章店を営む男性は押印の廃止を「時代の流れ」としつつ「相応の意義があって紙に捺印する文化が継承されてきた。押印を残すべきものは残すという判断も大切にしてほしい」と話していた。