政治・経済

日銀短観 業況DI製造業で急回復

 日本銀行松本支店は1日、全国企業短期経済観測調査(短観)の県内分を発表した。全業種の業況判断DI(よいとした企業の割合から悪いとした企業の割合を引いた値)は、前回調査比18ポイント改善してマイナス8となり、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に回復した。自動車や半導体関連の好調さが他の業種にも幅広く波及して製造業全体の業況感が急回復した一方、宿泊・飲食や対個人サービスなどは感染拡大の影響が依然として大きく、業種間の明暗は鮮明だ。

 製造業の業況判断DIは、昨年12月の前回調査比で32ポイント上昇して2となった。電気、生産用、輸送用機械といった業種の改善が顕著で、第1次オイルショックからの回復期で33ポイントの上昇を記録した昭和51(1976)年以来の急回復となった。ただ、コロナ禍の影響を受けている飲食店や宿泊施設での需要落ち込みが続いていることから、製造業の中でも食料品関係は同15ポイント悪化してマイナス22だった。
 非製造業の業況判断DIは、同4ポイント上昇してマイナス18だった。卸・小売、運輸などは改善したものの、首都圏の緊急事態宣言の発令が続いたことなどから、宿泊・飲食サービスは同33ポイント悪化してマイナス78となった。
 全産業の3カ月後の先行き業況判断は、今回調査比7ポイント改善のマイナス1となった。会見した大川真一郎支店長は、今後を見通すポイントとして①半導体不足などによる製造業の生産制約②感染拡大とその対応③コロナ禍で積み増された個人預金の動向④総額表示義務化などの影響を受ける可能性がある物価動向―の4点を挙げ、「回復傾向が感染拡大の第4波により腰折れしないか、注意深く見ていく必要がある」と述べた。