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渋沢栄一の書 松商高所蔵 校内展示 大河主人公の功績に注目

松商学園が所蔵する渋沢の書と解説する窪田さん

 明治大正期に活躍した実業家・渋沢栄一(1840~1931年)の直筆の書が、松商学園高校に受け継がれていることが30日、分かった。渋沢が大正6(1917)年に松本市内を訪れた際に書いたとされる。渋沢を主人公にしたNHK大河ドラマ「青天を衝け」が放映されているなど功績が近年注目されており、同校の開校記念日(4月18日)に先駆けて校内に展示している。

 縦約40センチ、横約120センチの絹布に「好学近乎知(学を好むは知に近し)」と書かれている。中国の儒教四書の一つ『中庸』の一節で意味は「学問を好むものは知ではないが知に近い」という。渋沢の雅号「青淵」と「為松本商業学校(現松商学園)」の文字もある。
 同校の歴史栄光室研究員・窪田文明さん(72)によると、当時の新聞記事などから大正6年5月、渋沢は松本中学校で同校と松本商業の生徒に講演した。松本商業創立期の経営に深く関わり、片倉製糸社長だった今井五介と親交があり、その縁で書を残したとみる。
 窪田さんは「渋沢が好んだ中庸の言葉。岡山県の高校に同じ書があり渋沢のものとみられる」と説明し「青年への期待が込められている。あらためて光を当て、生徒に学ぶ大切さを伝えたい」と話している。