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松本商業地3年ぶり下落 コロナ禍の影響大きく

 国土交通省は23日、今年1月1日時点の公示地価を発表した。松本市内の商業地18地点の平均変動率はマイナス0・7%、安曇野市内の商業地4地点は平均マイナス0・2%で、ともに3年ぶりに下落に転じた。塩尻市内の商業地1地点の変動率もマイナス0・3%で、5年ぶりに下落に転じた。松本地域の商業地は数年前から回復傾向だったが、新型コロナウイルス感染拡大による観光客の減少や消費低迷などの影響が出た。

 松本市の商業地18地点のうち、前年より価格が高くなったのは2地点で、前年の14地点を大きく下回った。うち中央4の大型商業施設・イオンモール松本に近い「サイゼリヤ松本中央店」の上昇率は1・3%で、前年より1200円高い9万4700円となった。
 中南信の地価動向を鑑定した茅野不動産鑑定(松本市島立)の茅野武弘さん(52)は「イオンモールは地元消費のため、観光客減少の影響をそれほど受けなかった。商圏が大きく松本地域以外から集客するため、今後もモール効果の継続が見込まれる」と分析する。
 このほか松本市内の商業地は、横ばい(前年と同額)が1地点、下落は15地点だった。安曇野市の商業地4地点に上昇地点はなく、2地点が横ばい、2地点が下落した。塩尻市の商業地1地点も横ばいから下落に転じた。
 茅野さんは松本市街地の商業地について「コロナ以前は金融緩和による投資マネーの流入や国内外の観光客増加などで地価が上昇していたが、コロナで一変した」とし、「特に駅前の商業地ほど影響が大きい。宿泊・飲食業に加えてタクシーなどの運送業やアパレル業も厳しい状況だ。影響が長引けば産業構造が変化し、地価にも影響が出てくる」との見解を示した。