教育・子育て

都市大塩尻高の生徒 パレスチナの俳優と演劇を共同制作

パレスチナチームと交流する演劇部員ら

 東京都市大学塩尻高校の演劇部員が、中東イスラエルの占領下にあるパレスチナの俳優や大学生と共同演劇作品「壁と壁」の制作を進めている。日本とパレスチナの間にある物理的、心理的なさまざまな"壁"に迫る内容だ。4月24日にインターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」でオンライン上演する。

 部員で探究科2年・林充希君(17)が探究活動で、貧困や紛争下にある国・地域の演劇を調べたのがきっかけだ。林君は現地在住の日本人に聞くうちに「暗い」「閉塞的」といった自分自身の持つイメージと実際の姿が乖離していると感じた。パレスチナ人に日本を感じてもらうとともに、日本人にパレスチナの本当の姿を知ってもらいたいと考え、合同作品の制作を考えた。日本側は林君が監督、脚本、映像編集を担当し、部員3人が演じる。
 このほど、インターネットを介して初顔合わせをした。通訳を交えて自己紹介をした後、互いの国の印象を語り合った。パレスチナでは日本のアニメが人気で、若者がファッションを楽しんでいるといった話題にも及んだ。演劇部長で2年の髙橋琉生君(17)は「皆明るく交流をして印象ががらっと変わった。思いをくみ取った良い作品を作りたい」と張り切る。パレスチナ側の監督、ムハンマド・グルーフさん(27)も交流を歓迎し「お互いを理解し合える、とても貴重な体験」と話す。
 「壁と壁」は日本の女子高校生の精神が、パレスチナ人女性につながって各地を巡るストーリー。林君は「国と国の間にある『見えない壁』の存在を、自分なりに考えてもらう機会になれば」と期待している。