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信大病院に厚労大臣賞 搬送時遠隔システム開発

 信州大学(本部・松本市旭3)は2日、信大付属病院と公共コンサルタント業・国際航業(本社・東京都)との共同研究で開発した「救急搬送時の遠隔作業支援」システムが、本年度の「第3回日本オープンイノベーション大賞」(内閣府など主催)で厚生労働大臣賞を受けたと発表した。視界に画像を投影できる眼鏡「スマートグラス」を介し搬送中の救急隊員と医療機関の双方をリアルタイムにつなぐ仕組みで、救命率向上などが期待される。

 通信は音声だけでなく画像などもやりとりでき、隊員の視点から見た搬送中の患者の姿を心電図などの生体情報とともに医療機関へ送り、医療機関からも画像やメモを交えて隊員に的確に指示・助言ができる。情報交換や処置の履歴も残るため情報の一元化・検証が可能で地域医療の質向上にもつながるという。
 本年度初めに研究が始まり、昨年夏から松本広域消防局と連携し製品化に向けて実証実験中だ。信大病院高度救命救急センターの今村浩センター長は2日のリモート会見で、病院前救急で隊員が行う応急措置等の質を高める「メディカルコントロール(MC)」の重要性を強調し「ビジュアルな情報を含むMCで非常に有用なツール。ぜひ実験を成功させ全県、全国で使えるよう貢献したい」と述べた。
 同賞は、組織の壁を越えて知識や技術、経営資源を組み合わせ新しい取り組みを推進する「オープンイノベーション」のうち、先導性や独創性の高い模範的な取り組みを表彰している。コロナと戦うウィズコロナ・アフターコロナの社会変革をテーマとした本年度は、全国14の取り組みが受賞した。

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