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平出博物館の土器に注目 造形独特 縄文文化伝える

平出博物館所蔵のユニークな縄文土器や土偶が登場する映画のDVDやフォトブック。フォトブックの表紙には平出遺跡出土の土偶も

 塩尻市の平出博物館のユニークな縄文土器や土偶が脚光を浴びている。同館は顔の装飾が付いた土器や、人気キャラクター「ドラえもん」「キティちゃん」に似た土偶などを所蔵している。平成30(2018)年頃に起きた全国的な縄文ブーム以前は知る人ぞ知る存在だったが、ブーム後は一躍"人気者"となった。

 30年7~9月に東京国立博物館で特別展「縄文―1万年の美の鼓動」があり、同年は全国的に縄文文化が再注目された年だった。縄文展と同じ時期に公開されたドキュメンタリー映画「縄文にハマる人々」には平出博物館のドラえもん似の土偶などが登場し、映画に出た土偶や土器を目当てに訪れる人が増えたという。
 同年に県内18市町村の縄文土器158点が「信州の特色ある縄文土器」の名で県宝指定を受けたことも追い風となった。平出博物館の土器も25点が指定され、ますます注目を集めたようだ。
 縄文関連の相次ぐ動きを受け、新型コロナウイルス感染拡大前まで、博物館の年間来館者数も増加傾向が見られ、30年度、令和元年度と2年連続で年間6000人を超えた。それ以前の5年間は4000~5000人台で推移しており、ブームの影響が見て取れる。ブーム以降は比較的若い世代の来館も目立つ。
 小松学館長によると、華美な装飾や縄目の文様に代表される縄文土器・文化は日本独特で、海外にないという。小松館長は「縄文文化をあらためて見直した時に、縄文の造形が現代人の琴線にふれたのではないか」と推測する。

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