連載・特集

2021.3.7みすず野

 100歳でお茶の間の人気者になった双子姉妹のきんさん、ぎんさん。タレント活動で得た収入の使い道を問われ「老後の蓄えにします」と笑わせたとか。ぎんさんは平成13(2001)年(きんさんはその前年)に108歳で亡くなったそうだから、人生が3カ世紀にわたる◆小紙2月26日付の「市民の広場」に104歳の女性の投稿が載った。「記憶と思考を失」った状態が3年ほど続き、あるとき「なるようになる」と開き直ったら「カチッと」脳の中で音がして現実を次第に思い出したという。同僚が「取材先はその話題で持ちきりでした」と言った◆8年前に『1Q84』を夢中で読みふけった―とあった。もちろん96歳のハルキストがいても不思議でないのだが、小説が描くのは夜空に「月が二つ出る異次元の世界」だ。読書熱と頭の柔軟さに驚いた◆投稿主は自身の体験から「脳は再生する。目的を持てば気力を奮い起こすことができる」と確信した。紙上でお便りを差し上げたい。村上春樹の世界に迷い込むのはお控えになったほうがよろしいかと。また「訳が分からなく」なるといけません。今後も投稿お待ちしています。

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