スポーツ

生坂の小林稠さんがフルマラソン300回完走 60歳から17年で偉業

フルマラソン300回分を走った小林さん。壁に貼られた応援メッセージが完走の力になったという

 生坂村宇留賀区の小林稠さん(77)が、生涯で走ったフルマラソン(42.195㌔)が昨年12月で300回分に到達した。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で出場予定だったマラソン大会の中止が相次いだが、"一人フルマラソン"と題して中止になった大会の相当距離を自分自身で走り、目標にしてきた300回分を完走した。一人で走った分は「また大会に参加し、再度完走を目指したい」と意気込む。

 昨年は「松本マラソン」など22大会に出場を予定し、300回を完走する目標を立てていた。しかし、開催されたのは8大会のみで、12大会は中止された。「富士山マラソン」など2大会は、参加者が距離計測ができるスマートフォンアプリを活用し、好きなコースで相当距離を走るオンライン形式で開催された。
 小林さんは、大会ができなくなった状況でも目標を諦めず、県松本平広域公園(信州スカイパーク)のランニングコースで、12大会分を一人で地道に走った。公式の記録としては残らないが、GPS(衛星利用測位システム)時計を付けて距離やタイムを記録した。昨年12月に埼玉県で行われた彩湖マラソンが300回目となり、5時間14分03秒で完走した。昨年の中でも最もいい記録が出せたという。
 京都府出身で、登山好きが高じて62歳で生坂村に移住、村児童館のマラソンクラブで子供たちを指導している。マラソンは、体力づくりを兼ねて60歳で始め、72歳以降は年間22~24回の大会に出場してきた。17年間で300回もの記録達成者は珍しく、小林さんが所属する京都のマラソンクラブの会報では特集記事が組まれた。
 「マラソンは楽ではないが、子供たちや仲間からもらう応援の声が原動力。粘り強く走る気持ちや力を引き出してくれる」と語り、「マラソンは一人でもできる体力づくり。村の子供たちのためにも指導を続け、私自身も挑戦を続けたい」と願っている。