連載・特集

2021.1.14みすず野

 人類が最初に遭遇したとされるインフルエンザの大流行は、ほぼ100年前の「スペイン風邪」。3年間に世界で5億人が感染、5000万もの人々が死んだ。日本国内は2380万人が感染、38万8700人が死んでいる(旧内務省統計)◆全国の病床は満杯となり、商店や工場は休業、学校も休校、興行は活動中止、火葬場は処理能力を超えた、との記録が残る。まさに猛威であり、恐怖であったのだが、3年に及ぶ闘いの末に終息した。新型コロナは現在、世界で9000万人近くが感染し、193万人が死亡している。国内で患者が初確認されたのは、昨年1月15日◆明日で1年になる。中国・武漢で異常事態が起きていたのは、それより半月以上前の年末だった。調べによると、武漢では年末より前の11月には発生していたが、11月から年末年始にかけて、現地の人々は世界中に渡航しており、それが拡大につながった◆早くに危険性を発信していた関係者もいたのに、情報統制があったとされる。初期段階の迅速な対応がいかに重要か、政治体制を超え中国と世界の国々の連携が取れなかったか、これが今回の最大の教訓という。