連載・特集

2021.1.13 みすず野

 「お約束の会食の件、日延べさせていただきたくお願い申し上げます」。70代の知人女性からのメールである。先週末、コロナ感染警戒レベルが「5」に引き上げられた松本市では、この連休から週明けにかけて、こうしたやり取り、店の予約キャンセルが相次いだのではないか◆寒中らしい天候が続き、風花が舞って、例年なら「冬はこうでなくちゃ」などと、寒さを歓迎する向きもあるが、ことしは「寒波がいっそう身にこたえるね」「つらい冬ごもりです」の声しきり。ふと頭に浮かんだのが「冬ざれ」という言葉で、元は「冬されば」(冬になれば)の意味だったのが、「ざれ」と濁った読み方になった◆冬ざれには、いかにも草木が枯れ果て、凍りついた荒涼たる風景がイメージされ、コロナ禍に再び覆われたいま、まさに冬ざれ。県は一昨日、コロナ感染者用に確保している病床の使用率が、初めて5割を超えたと発表した◆阿部守一知事は「経済活動との両立ではなく、感染防止を重視する局面に変わった」と述べ、県民に警戒を強めるよう求めた。私たち一人一人の自覚と行動が、冬ざれを脱し、早い春の芽吹きにつながる。