政治・経済

松本保健所管内の感染者少なめ なぜ? 集団感染なし 油断は禁物

 新型コロナウイルスの感染者が県内で累計1000人を超える中、松本保健所管内は他地域と比べて感染者が少ない状態が続いている。県内11の保健所別でみると、長野市が最も多く、松本は北信、上田、長野、伊那に次いで6番目だ。長野市に次ぐ県内第2位の人口の松本市を含む松本保健所管内でなぜ感染者が少ないのか、関心が寄せられている。

 「専門家懇談会でも話題となったが、結論としてはよく分からない」。阿部守一知事は11日の定例会見で、松本地域の感染者が少ないことに触れた。その上で「県内で総じて感染者が増えているというより、ある時点ではこの地域という増え方をしている」とし、「集団感染が発生すると一気に増える。今の状況だけで少ないと判断すべきでない」と注意を促した。
 松本保健所管内の感染状況を振り返ると、2月25日に県内で初めてとなる感染が確認されたが、これまでに集団感染が発生していない。11月4日には直近1週間の新規感染者数15人中9人が松本地域で発生し、松本地域の感染警戒レベルが2に引き上げられたが感染拡大には至らなかった。
 長野市は複数の飲食店や病院内で集団感染が発生し、上田と伊那地域では飲食店が並ぶ「夜の街」で感染が広がった。県外からアクセスしにくい地域でも感染が広がっている。
 県新型コロナウイルス感染症対策専門家懇談会に出席した専門家によると、全国的に感染者が増える中、松本地域でいつ集団感染が発生してもおかしくない状態だという。
 専門家懇談会のメンバーで信大医学部付属病院感染制御室の副室長・金井信一郎助教(48)は「(松本地域は)慎重な人が多いと言えるかもしれないが、理由とはならない」とし、「新幹線が通っていないなど地理的条件は関係なくウイルスは侵入する。感染者が少ないからといって油断してはならない」と語った。
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 県が集計した保健所別感染者数(17日午後3時時点)は、長野市が341人、北信が175人、上田が124人、長野が84人、伊那が70人、松本が62人、佐久が61人、諏訪が49人、大町が21人、木曽が17人、飯田が8人。