政治・経済

歴史的公文書整理に着手 塩尻市 市民共有財産として活用へ

塩尻総合文化センター3階の旧市立図書館に広げられた歴史的公文書

 塩尻市は本年度、歴史的公文書などの収集・整理事業に取り組み始めた。旧町村時代の資料など歴史的公文書の保管が不十分で目録もなく、未整理のままになっていることが課題だった。市は歴史的な価値があると思われる文書が3万5000点以上あると推測しており、資料の散逸を防ぎつつ、貴重な文書を発掘していく方針だ。

 8日の市議会12月定例会本会議の代表質問で、共産党の小澤彰一氏が歴史的な行政文書の取り扱い現状や今後の見通しを尋ね、横山文明総務部長が答えた。
 作業には、塩尻総合文化センター3階の旧市立図書館の空間を使っている。保存目録の不備で資料として利活用ができていないと考え、7月に電動式閉架書庫を備える同施設に文書を集約し始めた。
 職員2人で整理事業を進め、「税務」「産業」「農政」「教育」「財政」「軍事」などの分野に大別している。目録を作ってデータベース化し、文書館機能を整える考えだ。北小野支所の旧筑摩地村文書約800点の整理を終え、現在は旧洗馬村の文書約7500点の整理作業に取り組む。市役所庁舎保管の永年文書も整理する。
 市には、資料が整理されておらず、市民の共有財産として利活用できる状態にないという問題意識がある。市制施行前の各村役場文書、市史編さん資料、市役所庁舎書庫などに保管する永年文書などを歴史的な価値があるとみている。旧役場文書の計約1万2000点が片丘、宗賀、洗馬、北小野、楢川の各支所の倉庫で保管されているが、管理が十分とは言えない状況だ。
 近隣自治体では松本市が平成10(1998)年度に、安曇野市が30年度に、上田市が昨年度にそれぞれ文書館を開設している。市は、歴史的公文書の収集整理事業に5、6年を要するとみている。