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旧波田町役場庁舎の保存活用探る 

 現在の松本市波田支所の東隣にある大正14(1925)年に建築された旧波田町役場庁舎を後世に残そうと、地元住民が保存・活用に向けて動き始めた。大正ロマンを感じさせる趣のある建物だが、外壁や屋根の傷みが激しく、文化財指定も受けていないため、現状のままではいずれ解体される可能性が高い。波田まちづくり協議会(野村幸男会長)と波田公民館は、市民の関心を高める活動の第1弾として、12月に旧庁舎の広間で講演会を開く。

 建物は2度の移築を経て現在地に至った。平成2(1990)年に新庁舎が建設されるにあたり取り壊しも検討されたが、大正ロマンが漂う建物を守ろうという機運が高まり、2度目の移築が決まった経緯がある。現在は地元の波田5区の公民館と民俗資料の保管所になっているが、築100年近くがたち、老朽化が進んでいる。
 平成28(2016)年ころ、旧庁舎を歴史資料を保存・展示する文化財施設として整備しようという地元有志の動きがあったが、耐震性や管理が障害になり、実現には至らなかった。地元では今も、資料館や飲食店などとしての活用を望む声がある。
 旧庁舎の歴史的価値や今後の活用方法をもう一度市民で考えたいと、講演会を企画した。協議会事務局で、波田公民館長の輪湖明さんは「旧庁舎は先人が残してくれた波田の財産。保存には市民の関心の高まりが不可欠だ。大勢の人に今後の生かし方を一緒に考えてほしい」と力を込める。
 講演会は6日午後1時半~3時半で参加無料。事前申し込みが必要となる。NPO法人・信州伝統的建造物保存技術研究会の吉澤政己理事長を講師に、旧庁舎の歴史的価値や全国の類似施設の保存活動について学ぶ。
 問い合わせ・申し込みは波田まちづくり協議会(電話0263・92・3001)へ。

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