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旧山辺学校歌 後世に 校舎に特設コーナー 全38番 歌詞パネルや音声

 松本市里山辺の旧山辺学校校舎(上條直利館長)は、38番まであった当時の校歌「山辺の里」を紹介している。明治37(1904)年に制定された長大な校歌を後世に残そうと、同校舎のリニューアルに合わせて特設コーナーを設けた。歌詞を全て掲載したパネルのほか、児童の歌声が流れる端末も設置した。

 上條館長によると、校歌は山辺の教育刷新に尽くした吉田頼吉が制定し、作詞は坂(阪)正臣、作曲は渡辺森蔵に依頼した。1番の「山辺の里は松本の 一里東にへだたりて 人口八千有余人 家数は一千三百戸 田畑は広く地味肥えて 暑さ寒さも強からず」で始まる。兎川寺や戦国時代の武将・小笠原清宗、桑畑など、山辺の地理や歴史、産業、伝説が歌い込まれており、子供だけでなく村民からも愛されたという。
 パネルの下には端末が置かれ、来場者が近づくと自動的に歌声が流れ出す。テンポ良く朗らかに歌い上げる音声は、山辺小学校の合唱部が過去に録音したものを使った。校歌は全て歌うと20分以上掛かるため、音声は1番、3番、8番のみを紹介している。端末の画像には、歌詞に登場する風景が映し出されるように工夫した。
 上條館長は「長大な校歌は、山辺の歴史や地理などが一通り理解できる。歌うことで郷土を学び、愛着を持つための教材だったのでは」と推察している。