教育・子育て

友情の水槽で「きなこ」しのぶ 寿台児童館で10年飼育の金魚が天国へ

死んだ金魚の「きなこ」をしのぶメッセージ付き水槽

 松本市の寿台児童館の入り口に、今年8月まで10年間飼育されていた金魚の「きなこ」に寄せるメッセージ付きの水槽が飾られている。登録児童たちは熱心に世話をしていたきなこの小さなお墓に今も花を手向けている。残された水槽は体長20センチほどまで成長した生前の姿をしのばせるとともに、児童ときなこが育んだ友情の証しだ。

 きなこは、かつて児童が地域のお祭りの金魚すくいで取った2匹のうちの1匹だった。児童館で飼育を引き受けることになり、フナと間違われるほどの大きさに成長した。水槽にも氷が張る冬も元気に泳いでいた。明善小学校6年・前澤和季君(12)は「手を水面近くに寄せると餌をくれると思って顔を近付け、口をパクパクさせる様子がかわいかった」と振り返る。
 きなこが泳いでいた水槽は高さ30センチ、奥行き35センチ、幅50センチで、今は空っぽの内部に折り紙の金魚などが飾られている。水槽の上には「ゆらゆら泳いでいる姿で、私達を癒やしてくれたきなこ、本当にありがとう!」などと職員がメッセージが書き添えている。
 今もお墓に手を合わせているという同6年・大久保茉莉さん(11)は「『今まで一緒にいてくれてありがとう』との気持ちで飾っている」と語る。
 児童館は再び金魚をもらい受けて飼育する予定で、それまでは水槽に飾りを施しておく。