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聖十字教会が国の有形文化財に 明治43年建築、鐘塔が特徴

国の登録有形文化財となる見込みの松本聖十字教会

 松本市の松本城北西にあり、緑の鐘塔が目を引く日本聖公会松本聖十字教会=開智1=が、国の登録有形文化財に登録される見通しとなった。明治43(1910)年の建築で、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として国の文化審議会が20日、文部科学大臣に登録するよう答申した。

 ゴシックを基調とする木造教会堂で昨年、創立120周年を迎えた。赤い瓦の切り妻屋根と、美しい鐘塔が外観を特徴づける。礼拝堂は、梁をはさみのように組んだシザーストラスと呼ばれる構造が特徴で、内部に広い空間を作りだしている。
 教会は、カナダ人宣教師によって、初めは松本城の南に建てられた。昭和32(1957)年、分散していた関係施設とともに現在地に移転集約された。当初の姿をほぼ維持して大切に守られ、平成23(2011)年の地震で被災した際も、信徒らの情熱で修復された経過がある。教会は現在、隣接する聖十字幼稚園の子供の礼拝や式典でも利用されるほか、地域にも開かれ、諸活動の場となっている。
 上田市の上田聖ミカエル及諸天使教会牧師で、松本聖十字教会の管理牧師も務める江夏一彰司祭は「戦争を乗り越え、地域の人も支えてくださったから教会がある」といい、「登録を出発点と考え、一層地域の方に見守ってもらえる場所として、未来につなげたい」と話した。市内の登録有形文化財は52件となる。市文化財課は「価値ある建物が残ってきたのは使用者の尽力のおかげで有り難い」と朗報を受け止めた。
 教会の見学は、誰でも参加できる日曜日のミサなどの行事日のほか、平日も教会事務所経由で受け付ける。

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