政治・経済

太陽光発電事業 塩尻市が届け出対象の範囲拡大 ガイドライン改訂へ

 塩尻市は、太陽光発電設備など「再生可能エネルギー利用設備」を事業者が設置する際、市への届け出を義務付ける設備の範囲を広げる。出力規模で定めており、太陽光発電設備は現行の50キロワット以上を10キロワット以上に引き下げる。市との協定締結も義務付ける。市が設置を把握する範囲を広げ、敷地内からの雨水流出など散見されるトラブルの発生を抑える。

 関連のガイドラインを改訂し、12月1日に施行する。
 対象設備を設ける前に、事業者が行う住民説明会の実施内容を明確化する。市との協定締結と、着工は協定締結後とすることを義務付ける。合意形成を図る観点で、住民との間でも協定を締結できると規定した。必要な場合は事業地内の立ち入り検査などを通じ、市が指導や改善命令する項目を加えた。
 特に太陽光発電の設置で、周辺環境への配慮や、地域住民への事前説明の不足が問題になることがある。今年7月の長雨で、市内2カ所の太陽光発電設備から雨水が流出、近隣住民の敷地に影響が出た。今後も「想定外」の災害により事業地周辺でトラブルが発生する可能性がある。
 一方、国策で太陽光発電を含む再生可能エネルギーの普及が推奨されている。今回の市ガイドライン改訂は、3月に行われた環境省の太陽光発電の環境配慮ガイドライン改訂に沿った。
 市がガイドラインを施行した平成29(2017)年度から昨年度までの太陽光発電設備の事業届け出は計12件で、本年度は5件(12日時点)の届け出がある。
 複数の業者が絡んで転売の可能性もあり、事業の保守点検責任者を正確に把握しておく必要がある。市は施行前の設置も含めた事業件数など市内の実態調査を進めるが、「全容把握はなかなか難しい」という。生活環境課の担当者は「(環境保全につながるはずの太陽光発電設備設置で)かえって塩尻の環境が悪くならないよう円滑に進めたい」とする。