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紫山芋を山形の新特産に 中川信隆さんが本格栽培に成功

紫山芋(中央奥)を使ったパン、フライドポテト、プリン、サラダなど。中川さん(中央)が持つのがすり下ろした紫山芋で、長芋より粘りが強い

 東南アジア原産で、国内では沖縄県や鹿児島県などで栽培されている紫山芋を山形村の特産品に育てようと取り組んでいる、同村の農業・中川信隆さん(61)が今秋、本格栽培に成功した。知人の協力で、紫山芋を使ったパンやプリン、サラダなども考案し、いずれもおいしく仕上がった。見た目にも鮮やかな紫色が印象的で「いろいろ試してメニューを増やしたい」と意気込んでいる。

 中川さんは伊那市の農業公園で苗を見かけたのをきっかけに、平成29(2017)年ごろから山形村内で紫山芋の栽培に挑戦し始めた。試行錯誤を重ね、低温と湿度に弱い芋だということが分かったという。これまでは12月だった収穫時期を早め、今年は11月中旬までに掘ってみたところ、250株が収穫できた。
 一定量収穫できたこともあり、知人でパンやお菓子作りを手掛ける小林明美さん(63)=朝日村古見=と、山形村のそばカフェ水舎に勤める倉科香さん(48)の協力を得て、さまざまな料理に使ってみた。食パンは、強力粉を少し減らしてすり下ろした紫山芋を入れたところ、うっすらとした紫色が美しいふわふわした食感のパンに仕上がった。プリンは、卵黄を除いて紫山芋を入れたところ、紫色で上品な味になった。フライドポテトやサラダも鮮やかな紫色が印象的で食欲をそそる。
 今年の栽培で手応えを得た中川さんは、来年は400株の収穫を目標に栽培するという。紫山芋は生命力が強く、無農薬で育てられるといい、中川さんは「ポリフェノールも豊富。山形村は長芋だけでなく紫山芋もあるんだということを知っていただき、名物に育てたい」と話していた。