政治・経済

行政文書の性別欄 一部撤廃 市長表明 多様性を尊重

性別の記入を求めている市の調査書。今後は性別欄の削除や見直しが進められる

 「LGBTQ」の総称などで呼ばれる性的少数者の社会的認識が高まる中、松本市は近く、行政文書における性別欄の見直しに乗り出す。性別に違和感を持つ人や男女の選択に抵抗を感じる人の精神的苦痛に配慮し、可能と判断された申請書や証明書から性別表記を削除していく方針だ。多様性が尊重される地域社会の実現につなげていく。

 臥雲義尚市長が18日の定例会見で明らかにした。
 方針案では、法令で定められた様式や国、県が指定する様式、その他必要な場合を除いて性別の記載欄を設けないこととする。具体的には市単独事業の申請書や催しの申込書などが想定されるという。一方で性別欄が必要と判断されるものとして▽統計に関わるもの▽医療提供上必要なもの▽本人確認に必要なもの―などを挙げ、性別の記入を求める場合は選択肢を増やしたり「戸籍上の性を記入」などの説明を加えたりと配慮する。
 市の調査では、性別記載欄のある庁内該当書類195種のうち、削除が可能と判断されたものは40種、条例改正などの手続きを踏めば検討できるものが38種あった。市は月内にも性別記載に関する指針を策定する考え。
 臥雲市長は同性パートナーなど性的少数者らのカップルを認める「パートナーシップ宣誓制度」の来春導入に向けた準備も進めており「自分らしい生き方が尊重される社会をつくるためにも、行政として市民理解が広がる取り組みを進めていく」と話した。