政治・経済

塩尻市で家庭児童相談が急増 上半期1020件 コロナ禍原因か

 塩尻市に寄せられる家庭児童相談の件数が急増している。本年度上半期(4月~9月)は延べ1020件で、前年同期比で229件(28・9%)増えた。新型コロナウイルスの感染拡大で在宅時間が長くなり、家庭内でストレスが高まっていることが原因とみられ、継続支援が必要なケースが多い。市は11月の児童虐待防止推進月間に合わせ、防止のための啓発や相談体制を強化する方針だ。

 4月は前年より21件少ない114件だったが、前年比で51件増えた9月は205件と月別で最多になった。5月以降は前年の1・2~1・8倍に達し、増加傾向が強まっている。
 家庭児童相談を種類で分類すると、子供を軸に家庭と一体的な継続支援が必要とされ、虐待を含む「養護相談」が781件で全体の76・5%を占めた。前年同期比では305件の増加で、増加率は64・0%だった。9月には上半期最多の163件になった。
 長時間にわたってゲームで遊ぶなど子供の生活習慣の乱れや、親子や夫婦間の暴言・暴力の事例もある。市家庭支援課によると、家庭の経済状況の悪化だけでなく、学校や地域行事の中止、臨時休校明けの授業の過密日程にうまく気分転換できる場がないといった子供を取り巻く環境が背景にあると考えられる。
 各種公的支援が打ち切られて景気が冷え込んでいくとすれば、相談件数が増加する懸念がある。植野敦司課長は「困ったことがあれば1人で抱え込まず相談してほしい」と話す。
 市は20日、しつけや体罰、虐待をめぐる現状と対応を学ぶ講演会を企画している。21日と22日には休日の臨時相談会を設ける。課題があることを広く知らせる考えで、市民にチラシなどを配ったり、市民交流センター・えんぱーくなど市施設を虐待防止を象徴するオレンジ色にライトアップしたりする。

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