地域の話題

字幕メガネで「鬼滅の刃」 聴覚障害者も一緒に映画

字幕メガネを装着し、使い方を確認する子供たち

 松本市高宮中の複合映画館・松本シネマライツは今月から、耳が不自由な人も一緒に映画観賞を楽しめるように、特殊な「字幕メガネ」の貸し出しを始めた。同じ映像を見ながら、メガネを掛けた人だけが字幕を見られる仕組みだ。話題の上映作品「鬼滅の刃」を見たいと願う難聴の子供たちの声を受け、バリアフリーの新しい観賞方法として導入した。

 字幕メガネは眼鏡型の情報端末で、物語の進行に連動して効果音やせりふが前方の空間に文字で表示される。透過型レンズで、スクリーン映像に重ねて字幕を見られる。
 県松本ろう学校の小学部5年・降旗葵さん(10)=安曇野市=が、母親・素子さん(37)に「映画館で見たい」と相談したのがきっかけだ。葵さんは映画好きだが、重度の難聴のため映画館で見る機会は少ない。邦画やアニメの中には、聴覚に障害がある人や高齢者のために字幕を付けた作品があるが、数が少ない上、上映する映画館や日時は限られる。
 このほど葵さんを含む同校の児童5人が松本シネマライツで家族と観賞した。葵さんは「皆と一緒に映画を見られたのがうれしかった」と喜び、素子さんは「友人と同じものを同じように楽しめる選択肢が増え、感謝の思い。多くの人に知ってほしい」と話した。
 柳島健副支配人は「バリアフリー上映によって、一人でも多くの人に映画を身近に感じて楽しんでもらえれば」と願っていた。
 字幕メガネの利用は無料で、障害がある人に限る。希望者は同館(電話0263・24・0122)へ申し込む。