地域の話題

松南地区の成り立ち調査 資料収集協力願う

 松本市松南地区は、地域の歴史をあらためて掘り起こそうと、資料や情報の収集に取り組む。軍需工場が設けられた戦中を経て工業地域として戦後にまちづくりが進められた60年ほどの地域ながら、成り立ちを知る人は少ないという。マンション建設などで新規の住民が増える中、歩みを共有してコミュニティーづくりにつなげていく。

 夏に戦後75年にちなみ、地区が「軍需のまち」として始まったことなどを紹介したパネル展がきっかけとなった。地区の公民館報編集委員らから「自分たちも詳しく知らない」と声が上がり、編集委員会や町会公民館館長会を中心に、地区の誕生と成長を究明する地域学習を進めることになった。
 取り組みの一環として、現在公民館で平成3(1991)年に始まった「なんぶ未来まつり」の約30年分のポスターを展示している。寺社がない地域で一体感を醸成する「祭り」をつくろうと有志が発案した催しで、地区の歴史の一端として住民の関心を高めている。
 情報収集は、地区の誕生期を中心とする。▽軍需工場(石川島芝浦タービン、日本ステンレス、宮田製作所)▽陸上自衛隊の駐屯や市営競輪場▽昭和30~40年代の工業化▽交通・流通インフラ▽小中学校などの教育関係│の資料、写真、証言を集め、地区内外に協力を呼び掛ける。成果は公民館報で紹介し、最終的に冊子にまとめる計画だ。
 白澤幸男館長は「時間的に今がラストチャンス。地域を知ることはアイデンティティーを見直す機会になる」と話し、館報編集委員会の百瀬壽副委員長は「地域のことを語り継ぎたい。住民の絆づくりにもなれば」と願っている。情報提供は公民館(電話0263・26・1083)へ。

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