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2020.11.8みすず野

 朝座禅とは妙案だ。宿泊プランに組み込むための試みが、松本の観光に携わる人たちの手で進められていると、茅野俊幸さんの本紙コラムに教わった。実現して評判を呼ぶといい。方丈さまと一緒にそう願う◆個人の感想でいうと、朝7時ならさほど早くない。前の晩に深酒をしない限り旅の朝は大抵早く目が覚める。朝の時間を有効活用できるうえに朝がゆ膳も。座禅で心身をすっきりさせ、家族連れなら子供たちにもいい体験になりそう。京都辺りでは決まった曜日や時間に参禅を受け入れる禅寺も多いようだ◆いつだったか京都市内に泊まり、同宿の人に朝早く起こされて御所まで走った。松本でもお城近くを散歩していると、ジョギング姿の人から浅間温泉への戻り道を尋ねられる。バードウオッチングやモルゲンロート、町並み巡り...朝の「資源」は観光面に限らない。支え手の人材育成が課題だろう◆何十年も前だ。女鳥羽川のほとりの寺で早朝、座禅を組んだことがある。しびれる足を伸ばして自己紹介し合う参禅者の中に松本の、とある著名人のお顔もあった。山なら御来光に雲海、里なら朝焼けに川霧。爽やかな朝が来た。

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