連載・特集

2020.11.19みすず野

 「すべての発電は、石油間接発電である」という言葉がある。原子力発電にしても、ウランの発掘と加工に始まる膨大なコストを要するが、エネルギーは石油に依存している。発電に限らない。人類はそのエネルギーを最初木材に頼った◆やがて石炭、そして石油、天然ガスに乗り換え、原子力を推進してきた。「石油文明」を築き、豊かで快適な生活を手に入れたと言えるが、二酸化炭素の大量排出が地球環境を破壊し、温暖化を招いていることも明らかになった。持続可能なエネルギー社会、脱炭素社会の実現が、21世紀の最大課題とされる◆菅義偉首相がせんだって、2050年に温暖化ガス排出量ゼロの目標を打ち出した。30年後の話とはいえ、目標を達成するにはいまから、脱原発、太陽光や水力、風力発電のいっそうの推進、電気自動車や燃料電池自動車の開発・普及等に、国挙げて取り組んでゆく必要がある。本気度が問われる◆企業はもちろん、地方自治体もやるべきことはいくらでもあろう。5年後、10年後のクリーン発電目標を掲げ、導入に向けて助成するなど。コロナ後の経済再生を脱炭素と結びつけてもらいたい。