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南木曽小の伐採桜に新芽 梨子沢災害の記憶つなぐ

伐採されたソメイヨシノから成長した桜

 南木曽町で平成26(2014)年7月に発生した土石流災害の復旧工事に伴って伐採され、同町読書の製材所で保管されている南木曽小学校のソメイヨシノの古木から、2本の新しい木が成長している。今年を含めてこれまでに3回ほど花を咲かせ、生命のバトンをつないでいる。

 伐採された桜は、約80年前に読書尋常高等小学校(現南木曽小)の卒業生が記念に植えた。学校北側を流れる梨子沢の復旧工事で、同校の駐車場脇にあった2本が伐採された。
 伐採木は、製材所の敷地内に横に倒した状態で置かれている。直径約1メートルの幹の根元から2本が芽吹き、約180センチほどの高さに育っている。母親の深生枝さん(97)が桜を植樹した卒業生で、自身も読書小に通った農業・濟藤克仁さん(71)=読書十二兼=が製材所での保管を知人に依頼して、古木の活用方法を探ってきた。伐採木で木工品を作ることも考えたが古くて傷みが進み、再利用の難しさに頭を悩ませていた。
 花が咲き、親木から出た新しい株を南木曽小に植樹し直すことも検討している。濟藤さんは「新しく芽生えた桜の2世を何とか残したい。うまく根付くように考えていきたい」と話している。

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