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焼け山を緑化 活動評価 浅間温泉木の絆会 中信初の機構会長賞

 松本市の浅間温泉街の背後にあり、平成14(2002)年3月21日の大規模火災で木々などが焼失した大音寺山の復活に取り組むNPO法人浅間温泉木の絆会がこのほど、公益財団法人都市緑化機構が主催する「第40回緑の都市賞」の都市緑化機構会長賞に選ばれた。24年に活動を始め、植樹や遊歩道整備など地元の山を守り続けている活動が認められ、中信地方では初めてとなる。木の絆会は地元の観光資源として大音寺山の再生へさらに力を尽くす考えだ。

 14年の火災では山林など約170㌶を焼き、うち大音寺山は約60㌶の松などが燃えてなくなった。市は国や県、地元と協力して16年まで森林整備や治山事業を行い、再生に努めてきた。
 山に緑が戻ってきたのを機に四季が楽しめる安全な里山をつくろうと、地元の有志12人が木の絆会を立ち上げた。サクラやツツジ、モミジなど3000本を植樹したり、県の地域発元気づくり支援金や地元奉仕団体の支援を受けて無料駐車場や案内標識、展望台の看板を設けたりした。久保村能久会長(77)は「火災前はマツタケが採れる山だったが一般の人はあまり来なかった。今は地元の人や観光客も親しめる山になった」と自負する。
 28年にはNPO法人化し、会員32人の会費と地元団体の支援などを財源に年間40万円の予算で毎月1回、整備作業を続けている。27日には会員4人が遊歩道の階段を整えるなどした。今年会員になった尾澤輝貴さん(36)は「街に近い所にある山で見晴らしも良い。この魅力を大勢に知ってもらいたい」と呼びかける。
 秋には紅葉も見られるようになった。久保村会長は「会員や地元の協力があってやっと再生の道筋がついた」としつつ「山は手入れをしないとすぐに荒れる。活動に終わりはない」と話す。
 表彰式は新型コロナウイルスの影響で例年とは違う形になる予定で、12月開催で調整されている。