政治・経済

南松本駅南側踏切 用地取得 本年度中完了へ アンダーパス化事業 県が方針

 松本市のJR南松本駅南側踏切のアンダーパス化事業で、県は27日、市民タイムスの取材に対し本年度中に用地取得を完了させる方針を明らかにした。地下埋設物の移転補償などの手続きが残るためすぐには着工できないとするが、県内有数の「開かずの踏切」の解消に向けて一定のめどが付く見通しだ。市も、中心街への交通アクセスや市役所分散化の観点から同事業を重視し、早期の完成を要望している。

 用地取得は平成22(2010)年7月に着手した。昨年度末で取得率は85%に達し、丸10年を経て完了が見えてきた。県松本建設事務所によると、電線などの地下埋設物の移転補償や埋蔵文化財の調査が控えており着工時期は見通せない。「現場作業に入る前段階で時間は掛かっているが、工事できる状況になれば淡々と進む」(計画調査課)と説明する。
 アンダーパスは踏切を挟んだ県道の348㍍区間で行う。線路下を、幅員16㍍の両側歩道付き2車線道路がくぐる。総事業費は70億円を見込む。
 7本の線路がある同踏切は特急、普通列車に加え貨物列車もよく通過し、頻繁に遮断機が下りる。一方、横断する車の台数は県の平成27年の調査だと午前7時からの12時間で4562台に上る。踏切から約180㍍東にある南北幹線道路・小池平田線まで渋滞することもある。
 臥雲義尚市長は、27日に開いた地元の県議会議員との懇談会で、踏切周辺には市有地がかなりあり、市役所分散化の観点から非常にポイントとなる地域だと説明した。小池平田線が松本駅前の大通り方面へ延伸する計画も踏まえ「立体化がいつできるかということが松本市の都市計画にとって重要だ。道路問題の中でも非常に優先度の高い事業だ」とし、令和5年度の着工を強く要望した。