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公園の除草ヤギにお願い 食欲旺盛ダムでも試行

 ヤギを公園や農地などの除草に活用しようとする試みが各地で行われている。ヤギのレンタルや出張ビジネスが始まっており、こうした業者と連携し、旺盛な食欲を広い敷地や耕作地の維持管理に生かせないかと模索中だ。のんびりと草をはむ光景に「癒やされる」と好意的に受け止める人は多く、副次的な効果も注目されている。

 安曇野市の国営アルプスあづみの公園堀金・穂高地区では、広大な敷地の維持管理をマンパワーで行っている。ヤギや羊の力を一部で利用できないかと考え、9月から今月中旬まで試験的に導入した。大きなクリの木の周辺を電気柵で囲い、草を食べてもらった。その結果、草丈が15センチ前後に抑えられ、適度に緑が残る状態となった。動物に全ての除草を任せることは難しいが、公園の須之部大係長は「昔の農村には働く動物が身近にいた。多様な方法の一つとしてアニマルパワーを活用できないか考えていきたい」と語る。
 公園では今回、草地管理のためにヤギや羊を連れて出張する「廻巡庵」の代表・大林俊明さん(51)=松本市梓川倭=の協力を得た。ヤギは各地で繁茂して問題になっているアレチウリやクズも食べるといい、大林さんは「きれいな形で草原を作ることができる。ヤギは暑さには弱いので時期や場所を考慮する必要はある」と説明する。
 ヤギのレンタルをしている伊那市の「産直市場グリーンファーム」は、中信地区を含め県内外で年間約200件の貸し出し例がある。利用は観光施設が多く「触れ合うこと、動物がいることで癒やされると好評」という。
 木祖村の味噌川ダムでは、ロックフィルダムの岩と岩との間に草木が生えやすい。このためヤギによる除草を平成28~30年に試行した。観光客に人気だったが、ダム管理所は「好きな草と苦手な草があり、残る箇所がある」と課題も指摘している。