地域の話題

本堂・庫裏よりどころに 耐震と再生工事が完了 塩尻市下西条・西福寺 土間開放も

ギャラリーとして活用もできるように再生した庫裏の一部

 塩尻市下西条の西福寺で昨年10月から進められてきた、本堂の耐震補強工事と庫裏の再生工事が完了した。築約140年の木造建物を長く保存するとともに、地域により親しまれ活用されるようにする考えがあり、庫裏の土間空間を各種作品の展示ができるギャラリーとして一般に広く開放していく考えだ。

 耐震診断で本堂は震度6強に耐えられないことが分かり、平成30(2018)年の地盤調査などを経て進めてきた工事を7月に終えた。床下にコンクリートを打ち、地震の揺れに耐えられるよう柱と土台をつなぐ部分の約40カ所に金具を入れた。正面付近には外階段を取り付けた。
 庫裏は往時の姿に近づけるよう、小部屋などを取り壊して「土間風」の空間を広げてギャラリーとして利用できるようにした。鶴や松などが描かれた8面の杉戸絵は洗浄して汚れを払った。本堂と庫裏で壁のしっくいを塗り直した。
 現在の建物は、それ以前の建物の2度の火災を経て江戸時代末期に着工し、内装工事を含めて明治14(1881)年に完成した。今回の工事は令和4(2022)年に予定する晋山式に向けた一連の整備で、檀信徒の寄付などで約1億円をかけた。青山文規住職(66)は「木造建築や庭園などお寺の空間は貴重なもの。地域の皆さま方にどう活用されるか、お寺をどう育成できるかが課題だ」と話している。
 地域に開放しての活用の第1弾として、17日から庫裏の土間空間で写真と絵画作品の展示公開が行われる。