地域の話題

塩尻の木質バイオマス発電所完成 林業再生の拠点に

ソヤノウッドパワー発電所の全景。右手前が燃料サイロで、その奥にボイラーが並ぶ

 林業再生の拠点として塩尻市片丘で建設が進められてきた「信州Fパワープロジェクト」の県内最大規模の木質バイオマス発電所の竣工式が14日、現地で開かれた。事業主体のソヤノウッドパワーや県、市、林業関係者ら75人が出席し、木材加工事業との「両輪」を成す発電事業を担う施設の完工を祝った。15日に中部電力ミライズに売電する商業運転を始める。

 式典でソヤノウッドパワーの桜井秀弥会長(征矢野建材社長)は「森林の価値向上と林業の発展に微力ながら貢献できる。多くの林業関係者と連携を密に森林資源の総合的な活用に努力する」とあいさつした。来賓の阿部守一知事は「所期の目的を達成し、地域経済の発展と気候変動への対応に大きな役割を果たすことを願う」と述べ、小口利幸市長は「市も森林公社を強化し燃料の供給に寄与したい」とした。
 事業費は当初見込みの約65億円より大きく膨らむ約100億円に上り、出資者間で調整が難航したため、平成25(2013)年度の構想当初の計画より5年遅れた。30年10月に市有地で着工し、今年5月に各設備の試運転、7月に総合試運転を始めた。施設面積は約1万9600平方㍍で、ボイラーや燃料設備がある。発電出力は1万4500㌔㍗、年間発電量は約9500万㌔㍗時(一般家庭3万2000世帯相当)。
 年間に必要な燃料は、間伐材など製材に適さない未利用材と、製材端材の計約14万㌧で、木材供給について桜井社長は「3カ月くらいまで先行管理し事業を安定的にもっていく」と説明していた。24時間330日稼働させ売電の売上げは年間29億円を見込む。