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テレビシステム全教室で 松本の女鳥羽中コロナ対策

 松本市の女鳥羽中学校にこのほど、全教室一斉にテレビで映像視聴が可能なシステムが導入された。開校70周年記念事業実行委員会が約200万円をかけて整備した。新型コロナウイルスの影響で全校集会などが開けない中、各教室で生徒が新型コロナ対策の動画を見たり、さまざまな講話を聞いたりできるようになり、校内の「新たな生活様式」への移行・定着に役立っている。

 女鳥羽中は今年の開校70周年に当たり、当初は記念式典や祝賀会の開催、記念誌の発行などを計画してきた。しかし、感染拡大防止のため、祝賀会は見送られ、式典は規模を縮小して行われた。
 実行委員会が記念品を学校に贈る記念事業も、当初は移動式ステージや電動スクリーンの購入などが提案されていたが、実行委は学校側から「コロナ禍にあって全校生徒が一カ所に集まらなくても同時に活動できるように」とテレビ放映システムの導入希望を伝えられ、承諾した。バザーの収益やPTA、同窓会の善意を費用に充てた。
 テレビ放映システムは、放送室のカメラを使い、講話などを全教室で一斉に視聴できるほか、ハンディーカメラで撮影した行事の様子も見られる。今年の文化祭では生徒がオープニングやエンディングの動画を工夫して撮影し放送したという。
 3年生向けの進路講話や新しい職員の紹介などにも使われ、重森究教頭は「思った以上に活用できている。女鳥羽中の新しい歴史が始まった」と話す。今後もOBで松本山雅FCで活躍する田中隼磨選手や、ジャズピアニストの橋浦淑子さんらによる70周年記念のビデオメッセージの放映を計画する。栢木籐雄校長は「テレビの放映システムだからこそできることが多く、さらに活用の幅が広がりそうだ」と話している。
 市学校指導課によると、市内の中学校全19校で、テレビ放映システムが導入されているのは4校にとどまる。市は国の「GIGA(ギガ)スクール構想」に基づき、本年度中に市内の全小中学校の児童生徒にタブレット端末を配備し、インターネットを活用した方法で、新型コロナの感染対策も進める方針だ。