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里親制度を絵本で紹介 保育士の会と松本乳児院が共同制作

里親についての絵本と挿絵を手にする鎌倉さん(左)と上内さん

 何らかの事情で子供を育てられなくなった家族に代わって子供の成長を手助けする「里親制度」を広く知ってもらおうと、中信地方の保育士らでつくる「子どもの育ちを支える会」と松本赤十字乳児院(松本市元町3)が、里親について記した絵本『里親ってなぁに?』を制作した。子供が里親の家で成長し、家族の元に戻る様子などを、温かみのある挿絵を添えて紹介した一冊で、16日から希望者に配布していく。

 支える会の会長で里親支援専門相談員の鎌倉美枝さん(53)が「子供が安心して育つ環境をもっと広めたい」と考え、会と乳児院の理解を得て昨年12月から制作作業をスタートさせた。県の地域発元気づくり支援金も活用し約89万円をかけて200冊を作製した。
 絵本は24ページで、内容は鎌倉さんらが里親などから話を聞いて考えた。挿絵は乳児院に勤めて13年になる保育士・上内祥子さん(33)が手掛けた。里親の家で笑顔で過ごす子供の様子が描かれ、上内さんは「優しく、リラックスした気持ちで読んでもらえるような絵にした」と語る。
 松本赤十字乳児院によると、県内には約700人の子供が児童養護施設や里親家庭で生活している。大半は施設で暮らしており、里親への委託率は16%ほどにとどまる。支える会は「安心安全な家庭で大人の愛情を受けて育つことが子供たちには大切」と考えており、里親委託率の向上を目指している。里親が子供を預かるには家族の同意が必要で、鎌倉さんは「家族が絵本を読んで里親とはどんな存在か知ってもらえば、子供たちの幸せにつながるのでは」と話す。
 絵本は里親制度を紹介する冊子や、子供と一緒に絵本を装飾できるシールなどがセットになる。16日以降に赤十字乳児院で配布希望を受け付ける。無料配布が基本だが、趣旨に賛同した人の支援(1口1000円)も受け付ける。問い合わせは同乳児院(電話0263・31・5206)へ。

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