政治・経済

松本市が空き家の利活用体制強化へ

 松本市は11月から、空き家の利活用に向けた体制を強化する。空き家所有者に対して売却や賃貸に関する意向調査を行い、関心のある人には、建築士を派遣して具体的な活用方法を提案する。家財の片付けやリフォームの補助金も用意する。利用が低迷する空き家情報サイト「空き家バンク」への登録を増やし、コロナ禍で高まる地方移住の受け皿として空き家を活用する考えだ。

 市内には2800件余りの空き家が確認されている。市は昨年11月に空き家バンクを開設したが、所有者から連絡を受けて対応する受け身だったため登録は14件にとどまり、現在は成約などを除き3件しか掲載がない。
 11月には全ての空き家所有者に売却や賃貸に関するアンケートを行い、流通できそうな物件数を把握する。さらに所有者の意向に応じ、建築士会から「空き家診断士」を派遣してもらい、目視による家屋調査で個々に応じた利活用の方法を提案する。
 さらに利活用の喚起策として、家財などの処分費の半額を上限10万円で補助する。リフォームなどを考える県外からの移住者には改修費の半額を上限50万円で助成する。こうした一連の取り組みで、空き家バンクへの登録と申し込みを増やし、家屋の内覧日や契約条件の調整といったマッチングを不動産業者が担い、契約につなげる。
 臥雲義尚市長は7日の記者会見で「いま松本市で移住を希望する人も徐々に増えている。さらに(移住を)加速したいという立場からすれば、抜本的な空き家政策の見直しが必要だ」と述べた。担当の都市政策課は「利活用を希望する所有者の割合が1割だとしても約280件に上る。100件のバンク登録を目標に取り組みたい」としている。