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学びの場参加率 全国上位 松本市の高齢者健康調査

 学習や教養に関するサークルに参加する高齢者の割合が松本市は全国的に高いことが、日本老年学的評価研究機構(JAGES)の令和元年度の調査で分かった。参加した64市町村のうち5番目に高く、充実した公民館活動が背景にある。一方、非常食の備蓄率が低い、物忘れが多い人の割合が高いといったデータもあり、災害への備えや社会参加の意識をどう高めるかが課題として浮かび上がった。

 JAGESが行う「健康とくらしの調査」に、平成28年度に続いて参加した。要介護を受けていない65歳以上の人を全35地区から200人ずつ抽出し、7000人に昨年11~12月、アンケートをした。
 学習・教養サークルの参加者割合は11・8%で全体5位と高い。書類を書く、新聞を読むといった「知的能動性」が低下した人の割合も6・8%と全体で最も少ない。福祉計画課は「長野県はもともと公民館活動が活発。その中でも松本は各地区に公民館があり、学びを積み重ねている」と背景を分析する。
 一方で、水・食料の備蓄が4日分以上ある人の割合は18・5%で全体56位、8日分以上は4・0%で59位だった。松本は比較的災害の発生が少ないという意識が少なからず働いているとみられる。
 このほか物忘れの多い人の割合が41・8%で低い方から43番目、鬱のリスクのある人の割合は24・7%で35番目となっていて、前回調査から大きな改善がない。
 調査結果は地区ごとに比較分析し、保健師などの職員が情報共有している。梓川地区では鬱リスク割合が28年度に37・3%と高かったため、福祉ひろばで男性向けの運動教室をするようになり、令和元年度は22・1%に改善した。福祉計画課は「調査結果を、何か取り組みを始めるきっかけにしてほしい」としている。