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熊目撃63件、昨年の倍に 安曇野市穂高の西山山麓周辺

熊の出没を警戒してパトロールする安曇野署のパトカー(23日午前7時、穂高牧)
 安曇野市内で今年、昨年の倍近い熊の目撃情報が市役所などに寄せられている。場所は穂高地域の西山山麓周辺がほとんどで、市は「外出する際はクマ鈴やラジオなど音の鳴る物を携帯し、熊に人間の存在を伝えてほしい」と注意を呼び掛けている。
 市内では今年、最初に目撃があった6月から10月22日までに63件の目撃情報があり、昨年の34件(6~11月)を大きく上回っている。9月は24件で、穂高牧では女性が襲われてけがをした。10月は22日時点で22件だ。目撃が多い山際周辺では、市や安曇野警察署がパトロールをしている。  市耕地林務課によると、今年は山の上の方に生息する10歳程度の体の大きな個体が、例年より下りてきている印象だという。県松本地域振興局林務課の鳥獣対策専門員・竹松清志さんは「管内の目撃件数と、餌となるドングリの着果状況はともに例年並み。ただ熊はは縄張りがなく広範囲を移動し、今は冬眠のために餌を大量に食べたがっているので、遭遇する可能性は高い」と話す。  県や市はホームページなどで▽クマ鈴やラジオなど音の鳴る物を身につける▽屋外に餌となる物やにおいの強い物を置かない▽やぶなどは刈り込み熊が身を潜めやすい場所を減らす▽早朝や夕暮れは熊の移動経路となる山沿いや川沿いを避ける▽遭遇した場合は熊の体から目をそらさずにゆっくりその場を離れる―と注意を促している。  市耕地林務課の担当者は「熊は身近にいる生物。住宅地でも出るという認識を持って、人間側ができる対策を徹底してほしい」と呼び掛けている。