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宗徳庵に江戸後期の仏画 市民有志・めぐる会が調査

 松本市筑摩2の寺院で、市内で江戸中期に盛んに信仰されたとされる松本十二薬師の第6番札所・宗徳庵(瀧澤泰雲住職)の本堂で、江戸後期の文化8(1811)年に描かれた薬師瑠璃光如来像の仏画が見つかった。松本十二薬師の記録は乏しく、市民ら有志による「めぐる会」(会長・飯島惠道東昌寺住職)が調査を重ねている。最近は幕末に信仰された痕跡を示す古文書を発見したが、今回の仏画が現時点で最古の記録となる。

 薄い木の板に描かれた仏画は縦約30センチ、横約55センチで、右側に「松本札所第六番 薬師瑠璃光如来」とあり、同寺の秘仏・薬師如来と日光菩薩・月光菩薩が描かれている。左側には宗徳庵の松本十二薬師御詠歌も記さ、裏側は製作時期に加え、昭和35(1960)年に手入れをした記録が追記されている。
 瀧澤住職が平成14(2002)年に同寺院の管理を担うため東京都から移った際、耐震化改修中に屋根裏から見つかり、本堂に長らく掲げていた。「めぐる会」の事前調査で昨年12月に"再発見"し、詳しく調べた結果、松本十二薬師の記録と確認された。このほど専門業者に依頼し、表裏の両面を高精細に複写した。瀧澤住職は「松本十二薬師ゆかりとは意識せず、大事な物と思い掲げていた。今後は複写で案内できる」と話していた。
 古文書は今年2月に松本城管理事務所で見つかり、江戸時代末期の文久2(1862)年に記されたことが分かっている。
 「めぐる会」は29日の月例会で宗徳庵などを巡る予定で、幹事の横山裕己さん(55)は「今後の調査の手掛かりにもなれば」と話す。